僕たちは何と戦っているのか。

If today were the last day of my life, would I want to do what I am about to do today ?

少額訴訟の流れ、戸惑ったこと、その曖昧な記憶。参考程度にどうぞ!

自分は50万弱のために少額訴訟を起こしました。
結果から言うと、回収は出来ましたが、正直やるべきではなかったと思っています。
その労力・心労を考えれば、『裁判』にかけるチカラを仕事に注げば50万くらい取り戻せただろうな・・・それくらい煩わしかった、こんな感想です。

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この記事見て、ここを訪問してくださってる方がおられますので、
その方々の参考になればと、曖昧な記憶を掘り起こします。

書いていて一個一個が長くなってしまったので、
気になる人はその箇所に飛んで下さいな。

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少額訴訟するに至ったきっかけ

5,6年前だったと思います。
仕事でサイトの制作を請け負いました、自分のお客さんからの紹介で引き受けた仕事です。制作完了し、サイトも公開され、請求書送る、入金日に入金されていない、問い合わせる、先方ゴネてる、自分キレる。

修正完了してませんのでお金払えませんと・・・何度も修正がないか確認し、請求書まで送り、なして入金日まで50日間、その話が出ない!?もちろん修正を指示した形跡など皆無。
で、紹介して下さったお客さんに連絡を入れるもどうにもならず、そのお客さんはそんな人紹介してごめんなさいと・・・
仮に金ないなら金ないって言えや!自分も会社勤めじゃないので過去資金繰りに不安が出た経験もある、何故それを相談出来ない?

自分も若かった、100%相手が悪いけど、自分の立ち振舞で防げた事だとも思う。仕事の始めと終わりは書面を交わしましょう、面倒くさくてもそれが一番良い。特に初めてのお客さんとは・・・この点は自分の落ち度です、書面交わしてませんでした。そして書面があれば裁判ではその証拠としての効力は絶大です、書面がないために証拠を集めるのにも時間かかりますし、立証責任にも時間かかりました。

内容証明を送るか、いきなり少額訴訟に切り込むか!

通常、自分みたいな場合、内容証明を送り、それでも動かなかった相手に対し、
訴訟することが多いようです。
少額訴訟と言えども、多少の費用はかかりますし手間がかかります。
その点内容証明は楽です。それで相手が動いてくれたら儲けモン。
そもそも内容証明というものは特別なモノではありません。
自分の認識では証拠作りと相手への心理面での圧迫程度でしょうか。
相手にちゃんと届きましたよ、という効果です。
今回はそれをやっても相手が「うわー内容証明が送られてきたよーどうしよー、もうお金払おう!!」となるとは思えませんでした。

それに!勝負事は基本先手必勝!相手のペースを崩し、自分の間合いで勝負するもの!
ちまちまと時間かけるのは性に合ってませんので、いきなり訴訟に踏み切りました。
(相手に内容証明が届くのを待って、そっから、払うのかなー払わないのかなーと考えることも嫌だった。)
裁判できっちり勝って、さっさと金を回収しちまおう。

『裁判できっちり勝って、さっさと金を回収しちまおう。』後にこれが大甘だったと知る。むしろこっからのほうが大変だと感じた。裁判所はどちらかが正しいかをジャッジする機関です。そして相手の財産を抑える「権利」を与えてくれる場所なのです。「権利」を持ってても・・・後半に続く!

HOW TO 少額訴訟

ハウトゥーと書いたけど、そないに詳しくありません!
学生時代の友人が弁護士してるので相談したら、さくっと裁判所で教えてもらえるよ!と逃げられた!!!あのやろう・・・・
まー本当にその程度の事なのでしょうとその時点で少額訴訟を舐めて、舐めるというか簡単に出来る、進行するものだと思った。

で、裁判所に相談に行くと、手続きの仕方を詳しく教えてもらえました。
必要書面を頂き、簡単なアドバイスももらえた。
そこからがまぁまぁ苦痛な作業です。

立証責任はこちらにあるので、裁判に相手が出てきたとして、あーだこうだ言うのを全て潰すことを想定する。
先に書いた通り、大きなミスは契約書がないこと。全てメール内容を証拠とするしかない。(なんかでメールは証拠にならないと聞いたことがあるけど、相談したら証拠?判断材料にはなるとのこと。)紹介してもらったところにも協力してもらったが、
全ての取引メールとメールサーバー会社にも連絡をとり、自分のメールボックスに相手からの「修正依頼メール」が来ていないことを書面にまとめていく。
初めと終わりの契約書さえ交わしていれば、こんなことせんでも良かったと何度思ったか・・・。一番はこいつの仕事引き受けるんじゃなかった・・・ということですが!
とにかく自分は法律の素人、相手が何を言おうが全てその場で「即」潰せるよう準備をした。

自分のポイントとしては、
・制作完了してサイトは公開している
・相手了承のもと請求書送っている
・入金日までの間、本件は終わったとして別サイトの仕事も依頼も受けており、その仕事も完了している。
・サイト公開から入金日まで50日近くあった。(請求書送ってから30日)
・入金日が過ぎてから修正の話題が出てきたこと。
・修正だったとしてもこれはリニューアルである。

ミスは契約書だけではなく、相手から口頭(電話)で「修正ないです、請求書送ってくださって結構です」と言われたものの、「修正がない」という証拠は用意出来なかった。
情況証拠のみであるので、裁判未経験だし、裁判官がどういう判断するのかわからず、
とにかく出来うる準備に手を抜けなかった。

書類には概要をわかりやすく書いた。
「※証拠A参照」とか書いてプリントアウトしたものに赤ペンで証拠Aと書き該当する箇所を囲む。こんな感じの作業が延々と続く。
取引開始から完了までのほぼ全ての内容を準備し、いざというときのために不要かもしれない材料も用意した。
(裁判で、あらかじめ提出していませんとなると証拠として使用出来ないとアドバイスを受けたため)
かと言ってあまりにも不要なものを用意して、心象?悪くなっても嫌だなぁと(何せ裁判なんてやったことないので、どう転ぶかが想像出来ないのです;;)

とりあえずもう一度言うが、出来うる全ての準備をした。裁判映画も観たww
答弁?ああ言われたらこう言おうなどとのシミュレーションもした。
とにかく準備勝負のような気がしたので考えうる全てをした。

で、実際に申し込む。費用は忘れた。印紙とか全て合わせて2万前後だったような気がする。※場所によっても違ったと思うので確認してくださいな。
とりあえず裁判まで自分に出来ることはした。あとはひとまず相手に通知が行くのを待つことになる。

本当に証拠というのが大事だと感じた。仕事で起こるトラブルで多いのは勘違いだと思っている。ですので、なるべく電話なり会議で打ち合わせた後は、自分はそれをまとめて、こういう内容だったと思います。いついつまでに自分はこの作業しますね。先方がやるべきことがあれば、それにも触れ、何々様はお手数ですが、~のご手配お願いします(もちろん日程も)とメールで伝えることにしている。ずれていればそこで調整出来る。この時は忙しかったのもあって、そういう基本が徹底出来てなかった。本当にミスだらけでした。シミュレーションする中で、ああ、あの会話をメールに残しておけば・・とか何度思ったか・・・あと契約書ね・・・・・

少額訴訟裁判か通常裁判か、それとも和解出来るか!

少額訴訟手続き後も自分の気持ちは落ち着きませんでした。
可能性は3つです。

01.そのまま少額訴訟裁判になるか
02.相手の希望により、少額訴訟裁判ではなく通常裁判に切り替わるか
03.ビビって和解、つまり支払いをしようとするか

いずれかです。
もちろん自分にとってベストは3番です。
2番が最悪・・・その対処は考えないこともなかったけど、そうなってから考えようと・・・その時は友達に・・・

裁判日まで2週間程度あったと思うけど、その時も落ち着きませんでした。
徐々に怒りがなくなっていく・・・もう面倒くさいやら、通常裁判になったらどうしようなど、攻めてるはずがこっちが被害者気分(実際被害者なのですが・・)
もはや金のためではない、相手を懲らしめたかった、社会的に。

結果、とくに連絡もなく、裁判日当日を迎えることになります。

いざ少額訴訟裁判へ!

とりあえず通常裁判にならなくて良かったと胸をなでおろし、和解、つまり金払えよ!!!と憤り、
再度、全てのシミュレーションを頭に叩き込み、不意の自体が起こってもいいように全体像を再確認、当日持っていく(提出している)全ての証拠を確認する。

そして、当日。
妻には、相手を見ても、殴りかからないでね!と・・・・それが一番心配ですと・・・・

おい!おい!!

裁判所なんかでケンカするほどアホじゃねーやい!
ただ、相手を想像するにだんだんムカついてくる。
実は1回も実際に会ったことありません!顔を合わせたことがありません。
相手が受け口だというのだけは、なんかのSNSで知ってる。

向こうも自分の出で立ちくらいは知ってるはず、と
完全ケンカ腰で乗り込んでいきます。
裁判所に到着、係の人に案内され、待合室みたいなところへ。
受け口どこやあああと来る人来る人睨みます。

マチビトアラワレズ

時間になっても来ませんでした。
その代わり3人のお役所っぽい感じのおじさんが現れます。
で、会議室みたいなとこへの入室を促されます。

ここかーと妙に感慨深かった。
およそ、一ヶ月近くこの時を想定して動いてきた!
相手はいないけど・・・・

で、なんか定形っぽい動きがあって、
質問タイム。
概要みたいなのを聞かれたんだっけな。
で、かるーく説明。

怒りもまじって気持ちも昂ぶり、どんどん出てくるオイラの言葉。
で、それを遮るように裁判官さんに止められ・・・・

しゅうりょー

めっちゃ短かったです。
何て言われたのか覚えてないんですけど、
相手も来てないですし、言ってることも正しいみたいな感じのことを言われ、
訴状が認められたんだったと思う。

肝心なとこ覚えてません!興奮してまして・・・・

終わった!勝った!!!

嬉しかった、それよりも安堵のほうが大きかったかも・・
で、帰り際だったかな、仮の執行権が与えられると、
ただ、相手には2週間の異議申し立てをする権利があるとかなんとか・・・


まだあるの??
うっそおおおん・・・
ホントこんなのやるもんじゃない!
控訴出来ないんじゃなかったのかよ!

少額訴訟は控訴出来ませんが、異議申し立てをすることで通常裁判で争うことが出来るそうです・・・

もうね、ここで気付きました。まだ何も解決していないことを・・・・。裁判で勝って、『自動的に』金を払ってもらえると思ってました。裁判所命令かなんかが相手に行って、いついつまでに支払わなければ、財産差し押さえます。等など・・・
甘かった。ここがいっちゃん甘かったです。

勝訴、その後の展開。

疲れた。
ここまでお付き合いして下さった方ももう続き読んで頂ける気もなくなっておられるでしょうが!!!
自分も疲れ申した・・・

もう端折っていきますよ!

上にも書きましたが、裁判に勝ったからといって、まだ確定ではありません。
2週間は落ち着かないままです。
かつ、お金も『自動』で回収されるわけではありません。

こちらの訴えが認められたという報告は相手には届くらしい。

が、ここで相手がまだ支払う意思がない場合、どうするか。
そうです、強制執行です。
強制執行する権利だけは仮ですが与えられています。
裁判所がやってくれねぇのかよ・・・何のための・・・そういうの出来ないから少額訴訟なんじゃないのおおおおお!
って感じです。

イジイジしてもしょうがありません。
強制執行するには、何をしたらいいのか。
なんやかの書類を、奪いたいお金が入ってる財布を指定して、送るのです。

問題は、お財布はどこにあるか!です・・・・
そんなのしらねーよ・・・・
お財布があっても、そのお財布の中にお金が入っていなければ、頂けないのです。

もうすべてのチカラが抜ける・・・

相手の銀行口座までは知る必要ないみたいですが、
銀行と支店はいるようです。

個人の住所知ってれば、そこにいけるようですが、それはわからん。
銀行も曖昧、会社のサイトがありましたが、支店まではわからなかった。

そうです、手詰まりです。

ここまでやってきて・・・相手に聞いたって当然教えるわけない・・・

た、探偵?調査会社??
口座調べても金が入ってなければ意味が無い・・


絶望しました。もう、ここからは特別な事していません。
自分を今まで幾度と無く救ってきたものに頼りました。
道端で怖い人に絡まれた時、仲良しではない団体に遭遇した時など・・・そう

ハッタリ

これに頼ります。
相手の立場にたてば、心中穏やかではないでしょう。
こちらが調査会社に依頼したら、個人住所から会社口座もわかることも理解くらいはしているでしょう。
ですので・・・自分はもう知っているぞ、という前提のもと最終通告をしました。

支払う意思がなければ、強制執行し、回収しますと。

妻から調査会社に依頼するのは止められていましたので、
これが自分の最後の手でした。
※本当に相手にお金がないのであれば、調査会社使っても無駄になるだけという理由。

結果として、これが功を奏しました。
翌日返信が来まして、支払う意思はありますので、入金日を相談に乗って欲しいとの事。
完全には信用出来ませんでしたので、数回に分けてでもコツコツ支払って頂きました。
今回設定した日を1日でも連絡なしに遅れたら、執行するという約束で。

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少額訴訟の感想

本当に疲れました。
もちろん、準備の最中は仕事への集中力は削がれています。
常にイライラしたり、不安だったり、少なくとも幸せではなかった。
結果として、良い経験が出来たようにも思えるけど、二度と関わりたくないし、したくありません。

過去に戻れるなら、その期間のエネルギーを他の仕事に向けるよう、自分に伝えますね。
現在、少額訴訟起こそうとしておられる方、契約書等のわかりやすい証拠があるのであれば、
やってもいいと思いますが、それでも回収という点において言えば、ハードルはあります。

通常裁判に比べれば簡単というだけで、素人がやるにはしんどいというのが本音。
費用的に喜んで受けてくれる弁護士なんてそういなさそうですし・・・


これが自分の感想になります。
色々記憶は曖昧で恐縮ですが、大筋は合ってると思いますので参考にしてください。


以上を踏まえて、少額訴訟詐欺メール最後の記事アップしたいと思います。
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